戦略立案

なぜ「戦略」を考えるのか

弱者の戦略で大逆転

私は小学2年生にラグビーチームに
入ったのがきっかけでラグビー好きです。

ただ、その当時の日本のラグビーは
世界的にも弱小でマイナースポーツでした。

ラグビーと言えば、
「スクールウォーズ」というTVドラマや
大学ラグビーの早明戦が想起されるような。

ところが、時を経て
2015年のRWC(Rugby World Cup)で、
弱小の日本が優勝候補の南アフリカを破るという
ジャイアントキリング(大逆転)を成し遂げ、
日本ラグビーが久々に大きく盛り上がり、
私もとても感動しました。

2015年の大逆転

当時の監督がエディー・ジョーンズ氏です。
なぜ弱小チームが優勝候補を破れたのか、
どのような策があったのか知りたくて、
著書を読んでみました。

エディー・ジョーンズ氏は
オーストラリア人で高校教師をした後、
日本で社会人ラグビーのチームを率いました。

オーストラリアのラグビーは、
ニュージーランドと並ぶ最強国の一つです。

日本とオーストラリアを見て、
日本が世界に勝つために必要とされ、
強化された強みは何か。

それは「武士道」「大和魂」を背景にした
「ハードワーク」と「チームワーク」、
そして、相手国の「弱点の徹底的な分析」。

これが大逆転につながったそうです。

実は1991年も最弱で勝った

実は、2015年から遡る20年以上前にも
RWCで日本が初めて勝った試合があります。

日本は初出場で初勝利(ジンバブエ戦)。
その時の監督が宿沢広朗氏です。

その後、三井住友銀行で専務になりました。
総裁郵政民営化の際にも総裁になった
西川善文氏の著書にもありますが、
三井住友銀行総裁時代に、
次期後継者としても期待されていたそうです。

早稲田大学のスター選手から日本代表になり、
三井銀行にバンカーとして入社し、
その後、ラグビーでは日本代表監督も兼任し、
銀行では専務まで駆け上がった方です。

そして、バンカーとしてイギリスに転勤し、
現地でのラグビー観戦時に見出したのが、
次の事だそうです。

「世界のラグビーでは失点を
20点以下に抑えないと勝てない」

日本代表監督就任後、
RWC初出場を託された宿沢監督は
守備重視のチームを作り上げました。

徹底的にタックルを鍛え上げ、
相手国の弱点の徹底的な分析、
分析情報の選手との共有により、
選手たちは独創的な攻撃センスを活かして

見事目標を達成することができたそうです。

なぜ弱者が大逆転できるのか

二つのケースで共通するのは、
次の点だと考えられます。

大逆転の要因

世界(外)から見極めた
日本独自の戦い方の再構築と徹底

つまり、弱者だからこそできる
戦い方、戦略を見つけ出したのです。

どんな事業でも
最初は弱者から始まりますから、
そこで勝てなければ先にも進めません。

最初は自信がなく、上手くいかなくても、
見方次第だったり、試行錯誤の積み重ねで
強みに変わるスキル・経験・場所があり、

それを見つけられければ、
事業が上手く行くようになります。

それを「戦略」として考えておけば、

行き当たりばったり手探りの連続も
成功方法探しの試行錯誤へと変わり、

現状を変えるきっかけを
見つけ出す事につながります。

スキルの「商品化」通信キャリアの戦略企画部署で管理職を担いつつ、中小企業診断士として経営改善計画策定支援にも携わっている日々の実務の中で戦略立案、推進を通じて培った考え方や理論の使い方などのTIPS(コツ)を紹介します。...