理念なき事業は成功しにくい
事業を起こす時、「なぜ起こすのか」は、
最初に問うべき問いです。
なぜなら、それが事業の存在意義だからです。
企業なら「企業理念」、事業なら「事業理念」です。
これらは基本的に時代を超えて、
世代を超えて受け継ぐ普遍的なものです。
この理念は「目指す道標、存在意義」です。
国内を代表する企業の企業理念を
スライドにいくつか挙げました。
例えば、ソフトバンク。
株主説明会で紹介されていましたが、
インターネット登場を第4次産業革命という
「情報革命」の始まりと捉え、
人々の間にある情報格差を無くして、
孤独を解消し、人々を幸せにするという
「志」を示しているそうです。
また、
マツダは一時期は大きく低迷し、
フォードに買収されるなど、
苦難の時期に自社の存在意義が揺らぐ中、
フォード社自身の生き残りに伴う資本解消で、
再度自走を目指そうと、
自分たちの存在意義を見直したそうです。
その中で、
過去の名車やロータリーエンジンを
生み出してきた自社の歴史に立ち返り、
車が好きな人が楽しくワクワクする体験として
「走る歓び」の提供という新たな理念を掲げ、
次々と斬新なデザインの車を作り、
世界の評価も高まってきています。
理念の裏側にあるもの・・・
つまり、
理念の裏側には、
・解消すべき不満・不安
・提供する歓び
とそれらの解決に挑む姿があります。
そもそも事業は、
そんな解消すべき社会課題を
見出すことから始めるべきです。
一方で、事業の中身は
どんな時間軸で見るかによって、
そのスケールは変わっていきますが、
事業を営む側が
「何に歓びを感じるのか」を自問し、
強い意志と覚悟とすべき「志」が必要です。
事業が大きくなり、
融資や投資を受ける事もあるかも知れません。
融資・投資する側から見れば、
回収できるか否か事前に判断するのに、
私たちの「志」の有無や背景にある
課題設定、実現の具体性も、
その投資の実現度や確実性を
測る大きな材料になってきます。
企業もお客様も、金額に対して、
内容が薄く、軽すぎては、
財布の紐は堅くなってしまいます。
忘れてならないのは、
事業を立ち上げるのも、再編するにも
次のことが目的だということです。
幸せを感じてもらう
自分が稼ぐことは、
その目的を果たした報酬の一つに過ぎません。

