PMOは必要か
どんな企業、組織でも絶えず、
変革、改革が毎年掲げられます。
技術革新や取引状況といった
外部環境の激しい変化に適応する為、
仕事の仕組、IT、組織、人材といった
内部環境も絶えず変化が求められます。
その際、
・個別最適から全体最適へ
・社員視点から顧客視点へ
・アナログからデジタルへ
・オンプレからクラウドへ
といった変革を進めていくには、
組織の垣根を越えた集合知が必要です。
それに伴い、手段としての
プロジェクト、タスクフォースが
様々な所で生まれてきています。
そんなプロジェクトやタスクフォースや
その推進を任される機会も増えています。
私自身、常時、10以上のプロジェクトに
PM、PL、PMO、メンバーとして、
関わってきています。
略称の説明
PM:Project Manager
PL:Project Leader
PMO:Project Management Officer
初めてプロジェクトを任されたら、
PMOを置く必要があるのかを
一度は考えることがあります。
プロジェクト規模に対する
PM及びPLの力量とリソースのバランス次第
です。
PMやPLが自ら管理できない規模なら、
PMOを設置しなければなりません。
理由は簡単です。
PMやPLがボトルネックになるからです。
つまり、
PMやPLを任されたら、
自分がプロジェクト管理できるかを見極め、
できなければ、PMOを設置して
プロジェクトが円滑に推進するように
体制を整えておく必要があります。
PMOの役割設定
PMOの役割は上述の必要な理由を踏まえて、
PMやPLと一緒にプロジェクトを円滑に
推進していくこととなります。
言い換えると、
PMやPLと役割を分担しますので、
PMOを任せられる人の力量によって
担える役割が変わってきます。
従って、次の要領で設定します。
①PMOの役割・要件を決める
②適性なメンバーを募集する
③集まらない場合は役割を狭める
例えば、
次のような役割の型があります。
難易度低 事務型:会議運営や資料管理
難易度中 調整型:自立的な問題解決
難易度高 参謀型:意思決定の支援
一方で、人材育成の機会として、
それぞれの役割を経験できるのも重要です。
通常のライン業務の枠を越えた
業務知識や人脈を得る事もでき、
様々な人との関係を通して、
スキルの幅も拡がっていくからです。
最初から上手くはいきませんが、
1カ月も経てばそれなりに機能できますし、
暖かく見守り、フォローしていけば、
時間がかかる分、ノウハウは蓄積されます。

最後に、
コンサルタントを入れる場合の
注意点をご紹介します。
前提
コンサルタントはアドバイザーであり、
あくまでも自社メンバーが主導すること。
前提の理由①
ついコンサルタントに依存しすぎて、
自社メンバーにノウハウが蓄積されず、
自社主導が難しくなる。
前提の理由②
コンサルタントと自社メンバー間に
上下関係のような心理的な壁ができ、
本質的な議論や集合知に至らない。
前提の理由③
コンサルタントがPMやPLとの連携を
クローズドで進める頻度が増え、
プロジェクト内の透明性が保てない。
私自身、コンサルタントでもありますし、
専門外の分野においては、
他のコンサルタントに依頼する場合もあります。
その際、先に挙げた注意事項は、
自社利益優先のコンサルティングファームで
良く目にするケースなので、
回避したり、回避する提案をします。
プロジェクトが上手くいかないことは、
お互いにとって良くないですから、
提案されるプロジェクト体制案によって
本当の意味でのパートナーシップを
考えているか見極める材料にもなります。

