投資

仮想通貨の損切りと将来性

バブルの予感

2019年からニュースで頻繁に見るのは、
「COVID-19」と「仮想通貨」です。

テレワークが増えたり、
緊急事態宣言で観光業や飲食業などの
対面サービスを提供する事業は
非常に厳しい経営状況下にいます。

まさに受難、試練の時。
どのように克服していけるのか。

世界中で大規模な財政政策が走り、
生活での景況感はないのに、
株式市場は上昇し、仮想通貨も活況で、
バブルを感じる局面になってきました。

多くの個人投資家が
高リスク資産に興味を持ち始めると
バブルの始まりらしいのですが…

私も株式投資に絞っていましたが、
更なる資産増殖と投資経験の機会として
仮想通貨にチャレンジしてみたので、
その結果をシェアしたいと思います。

やってみました。。。

イーサリアム購入

まず、2021年の2月にイーサリアムを
数十万円分購入しました。

事前にネットで情報収集して、
ビットコインとイーサリアムを選択。

ビットコインは、
既に仮想通貨市場でシェア7割で、
規模も数兆円あり、暗号資産として、
その存在価値を示していました。

ただその時点では、
世界的アダルトサイトが決済に採用したり、
越境しやすく、匿名性の高さで、
ダーティーなイメージがありました。

一方、イーサリアムは、
ブロックチェーンのプラットフォームで、
仮想通貨の運用などサービスが創出され、
それを軌道に乗せようとしているらしく、
中期的な拡がりに期待感を持ちました。

そんな経緯で、イーサリアムを購入。

仮想通貨の魅力は価格変動の大きさ。
株式投資では得られないような
短期的に数倍の利益獲得もできる。

まさに強欲を満たす手段です。

ですが、
なかなか期待した変動は起きず、
見守っていく一方でビットコインが、
Teslaの決済手段採用等で急激な上昇。

色々調べていく内に
イーサリアムは発行上限がなく、
ビットコインは発行上限があると知ります。
簡単に言えば、発行上限があるので、
金のように希少価値が高まるらしいと。

そして、
マイニングと呼ばれる仕組みで
世界中のマイナーがビットコイン報酬を
狙ってコンピュータ投資しており、
電力消費量もオランダを上回るほど
需要が高まっていると知りました。

強欲で動くとより強欲になる。。。

一方で、イーサリアムは
実態として活用されている状況を
識るまでに至っていなかった。。。
具体的に利用シーンを見たこともない。。。

リサーチ不足の見切り発車してしまい、
反省しています。

仮想通貨投資の反省①

ネットサーチだけではダメ

そして、見切りをつけ
イーサリアムは投資額の3%で利確し、
もっと仮想通貨を調べることにしました。

こっちにしよう。。。

ビットコイン購入

2021年4月に乗り遅れまいと
若干高値掴みかなと思いつつ、
勉強だと割り切り、ビットコイン購入。

とにかく価格変動が激しいので、
短期的な利益に目が眩み、
強欲にどんどん押されていきます。

そして、
いろいろ本で調べ始めました。

そこで分かったのは、
ビットコインの価格上昇は、
国内の経済統制が厳しい、
或いは信頼性に乏しい国々の
富裕層が国外への資金保全手段に
ビットコインを活用した事が契機で、

ビットコインの「信用」を担保する
マイナーのマイニング報酬は、
数年おきに半減していく為、

永続していくには、
価格上昇が継続するか、
マイニングコストが低減が必要で、

そのマイニング報酬を含む新規発行は
9割方済んでしまっている

と知ります。

つまり、
ビットコインの価格が上昇し続けない限り、
或いはコスト効率化が実現できないと
マイニング(信用を担保)の動機がない。

また、
取引量に伴うマイニングコストの増大で
マイナーが寡占化されつつあり、
新たな「公共のための信用の形」といった
ビットコインの設立意義との乖離も
指摘され始めていることも知ります。

つまり、次のような
中長期的、永続的な運用継続への
懸念が数多くあるというのです。

ビットコインに対する懸念

①環境問題に影響するレベルの
マイニングによる電力消費
→地球環境に悪い

②必要なコンピューティングコストに
見合った報酬コインの減少
→永続はマイナー次第

③報酬額を満たし得る価格上昇の
源泉となる本質的価値の維持
→本質的価値を統制する存在がない

④本質的価値が暗号資産としての
資金移動の容易性や秘匿性
→非社会的な利用が増長し得る

⑤国や中央銀行が懐疑的
→「国」と「国以外」の共同体争い

株式投資が主戦場の私にとっては、
株式(企業価値)の見方と比較して、

本質的価値やその向かう将来性に
大きな懸念を抱えてしまい、
「認知的不協和」が解消しない状態です。

認知的不協和とは、

個体がある事柄について矛盾した,
相反する認知もしくは知識を
もっている状態をさす。

一般にこのような
認知的不協和にある個体では,
不快や心的緊張が高まり,
その結果この不一致を
低減させるための行動を
生じさせる傾向をもつとされる。

L.フェスティンガーにより
提出された用語

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より

マスク砲炸裂

そんな中で、
イーロン・マスク氏のツイートで
相場が乱高下していきます。

いかに変動が激しくても、
本質的価値やその将来性に確信があり、
安値で買えているのであれば、
どっしりと構える事ができます。

しかし、逆の場合、
パニックに陥りやすくなります。
好転を祈って耐えるのか、
最悪のケースを避けて降りるのか。

私の場合は、後者を選択をしました。

理由は簡単です。

・本質的価値の担保がない
・将来性の合理的理由が見出せない
・インフルエンサーの影響が顕著
・安易なリスクテイカーが多い

つまり、その状況での価格形成は、
既にバブルの域に入っていて、
いつ一気に下げる恐怖相場が起きても
不思議ではないと判断しました。

相場を見ながら、
期待を持ちつつ難平買いもして
結果、数万円(投資額の10%)の損切り。

難平とは

ならす意。
「難を平均する」の意) 取引市場で、
相場が予想に反して騰貴
または下落した場合、
売増しまたは買増しをして
値段の平均化をはかり、
損勘定を回復しようとすること。

精選版 日本国語大辞典

決済後もどんどん下落していますので、
何とか被害は食い止めた状態です。

が、本質的価値が見出せないと、
いろんな情報に揺さぶられてしまい、
セルフコントロールが難しくなりました。

仮想通貨投資の反省②

本質的価値が腹落ちしないとダメ

傷は浅い方がすぐ取り戻せます。
目先の損をケチったが故に、
大きな損を被るのはバブルのパターン。

自分が勝ち目がないと思ったら、
さっさと仕切り直した方が楽です。

仮想通貨投資の特徴(私見)

仮想通貨投資の中で
特に気づいた事がありました。

価格が上がれば、下がる情報が出て
価格が下がれば、上がる情報が出る

これだけ情報に相場が
敏感にかつ異常なまでに反応するのは、
情報の出手や参入する投資家の関係性を
疑いたくなります。

そして、
目の前の情報がサクラかもしれないのに、
どんな情報が出てくるのかを待つ
自分になっている事に気がつきました。

元々ビットコインは、
自分で貨幣(価値)を作るに等しいので、
現代版「打ち出の小槌」みたいなもの。

が、そのお金の価値は「信用」が前提。
それが「ファイナリティ」というそうです。

ファイナリティとは

それによって期待どおりの金額が
確実に手に入るような決済

日本銀行

例えば、日本の場合は、
日銀(日本銀行)が「ファイナリティ」機能を
持っています。

ファイナリティがない状態は、
お金の受け手が信用できないから
それとは交換しないと言ったら、
終わりという状態です。

一方、ビットコインは
その「ファイナリティ」機能がありません。

というのも、
「信用」はマイナーが担保していて
そのマイナーがいないと成立せず、
さらにマイナーが寡占化した場合、
マイナー自らの為に良くも悪くも
いろいろできてしまうという事です。
もちろん、情報操作も含めてです。

加えて、各国の仮想通貨に関する法規制も
未整備な状態ですからさらに不安です。

ただもちろん、
最も世界中の人々の中では、
国自体、中央銀行自体を信用しなかったり、
国・法の枠組みから逸脱したい人もいて、

そのリスク込みでマイナーがいる限りは
仮想通貨の方が便利という側面もあります。

要は、その存在自体にも
様々な懸念材料が考え得る訳です。

仮想通貨投資の反省③

表出した情報を鵜呑みにするのはダメ

仮想通貨投資にチャレンジした結論として
仮想通貨や貨幣価値といった知識はもちろん、
ブロックチェーンの可能性も知りました。

また、投資経験としても、
経済の根幹(貨幣価値)を知る機会として
以下を経験するよい勉強になりました。

・高リスク投資時の心理状態
・「損切り」の遂行力
・「強欲」の怖さ

やらないと体感し得ない経験でしたが、
やはり高リスク投資で結果を出すには
本当にセルフコントロール力ですね。

自分の資産を守れるのは自分だけ。

将来の予想は不可能なので、
最悪のケースを想定して崩壊しないよう
引き続きセルフコントロール力を研鑽しつつ、
ブロックチェーンの将来性も
調べてみたいと思います。

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